2020年PGM入り、女性も快適な富澤誠造設計の御殿場東名ゴルフ倶楽部

2023年11月27日(月)

今回のレポートは静岡県の「御殿場東名ゴルフクラブ」です。静岡県のゴルフ場は9月に掲載した東名カントリー以来2回目となります。

以前は富士御殿場ゴルフ倶楽部という名称でしたが、2020年からPGMグループ入りし、おしゃれな雰囲気のゴルフ場にリニューアルされています。富士山が綺麗だと聞いており、以前からラウンドしてみたいと思っていたのですが、なかなか機会に恵まれませんでした。今回初めてのラウンドとなります。

アクセスは東名高速・御殿場ICから10分程度、ICを降りてからコースへ行くまでにコンビニもある為、買い出しも全く問題ありません。

東京方面からの場合、帰りは駒門PAのスマートETC(ゴルフ場から8分)から乗れば、御殿場IC近辺特有のアウトレット渋滞にも巻き込まれないため、スムーズに東名高速にアクセスできます。横浜方面から車でのアクセスは非常に良いと感じました。

御殿場線・御殿場駅からクラブバスも運行しているとのことですが、一日一便とのことでしたので、やや不便かもしれません。

総評-御殿場東名ゴルフ倶楽部をラウンドしてみて-
当日はあいにくの曇天で富士山を拝むことはできませんでしたが、個人的には面白いコースでした。事前にコース形態を把握できていれば「戦略的」と言えますし、初めてラウンドする場合は、「むむむ・・・」と感じてしまう難しさがあります。

レギュラーティだと6,000Yに満たないため、とにかく長いコースが好きという方には物足りないかと思います。ただ、ゴリゴリのアスリートゴルファーを除けば、どんなゴルファーでも楽しめる距離感、レイアウトです。

トリッキーと思ったホールは数ホールで、それ以外は素直なホールが多かった印象。少し気になったのはOUTもINもロングが2連続になっていること。やはりロングホールというのは、スコアを稼ぎやすいホールでもあるため、連続するよりかはバラけていた方がラウンドしやすいかなと感じました。

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◇クラブハウス
クラブハウスはリニューアルされたばかりなのか、カーペットも新調され、間接照明なども効果的で非常にキレイでした。レストランもオシャレな感じで、女性ゴルファーにも喜ばれると思います。

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◇練習場
準備を済ませ、クラブハウスを出ると真っ先に目にするのが練習場。本当にマスター室の目の前にあります。

120Y級で上にネットが張られているので、ショートアイアンでもネットに当たってしまうところが気になりました。ただ、こんな目の前に練習場が有ったら、普段ラウンド前に練習されない方も「ちょっと打っておこうかな」という気持ちになってしまうかと思います。

また、あまり情報として表には出ていないのですが、10番ホールに向かう途中のところにアプローチ・バンカー練習場があります。広さも充分で次回お伺いした際には是非活用してみようと思いました。

事前、事後にしっかり練習をしたいゴルファーには充分な環境だと思います。

◇当日のラウンド
使用グリーンはAグリーン。マスター室に相談したところ、3サムということもありバックティでのラウンドを許可頂けました。バックでも6,193ヤードですので、比較的短いヤーデージです。

富士山近辺特有の富士山マークがグリーンサイドに掲示されているので、曇っていても富士山の方向は分かりやすかったです。他方でグリーンにいわゆる富士山の目があったかというとそれほど感じませんでした。雨が降っていたせいなのか、そもそも富士山の目が利いていないのか・・・。

<OUTコース>
出だしの1番はダラっと下りの右ドッグレッグのミドルホール。

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初っ端から右ドッグレッグか、、、、という印象を持つ方は多いのではないかと思います。フェードヒッターであればイメージは出やすいと思いますが、ドローヒッターは右側の大きな木と正面への突き抜けが気になると思われます。

慣れたメンバーさんは、恐らくドライバーを使わないのだろうなと思いながらも、初めてなので、ドライバーを使って何とかフェアウェイの真ん中へ。セカンド残り110Y

2番ホールは、同じくダラっと下りのストレートのミドルホール。距離は少し長くなるが、こちらの方が1番に比べてスタートホールっぽいレイアウト。

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ぱっと見ると、右サイドが気になるが見た目以上に広く、逆に左サイドはすぐにOBゾーンであるため、右サイドを狙っていけば大怪我は無いと感じた。セカンド残り135Y

3番ホールは、ど真ん中に木が立ち並びフェアウェイを分断している短いミドル。

ここに来ると、これまでのオーソドックスなコースから突然趣きが変わってくる。Aグリーンの場合、左から攻めるか右から攻めるかを問われるようにも見えるが、右に180Yくらいティショットをするのがパーセーブには無難なルート。

ロングヒッターは思い切ってBグリーンを狙うもアリかもしれない。セカンド残り90Y。

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※このホールのグリーンはなかなか残念な感じでした
これ以外にも数ホールで同じようなグリーンがありましたので、その辺り(グリーンのコンディション)にこだわるゴルファーの方は要注意です

4番ホールは10Yほど打ち上げの170Y級のショートホール。

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左に引っかけさえしなければ、何の罠もない素直なショートホール。ここはきっちりパーセーブしたいホール。

5番はストレートの短いロング。
ティショットは全くストレスなく打てる広さがあるが、セカンド以降がグリーンに向かってくびれていて、右サイドはすぐにOBゾーンのため、セカンドショットの精度が鍵となる。

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ロングヒッターなら2オンも可能なロング。セカンド残り260Y+10Y。

続く6番も短いロングではあるが、5番とは全く様相が異なり、ティショットから左右が非常にタイトなつくりになっている。

フェアウェイのど真ん中に大きな木もあって、セカンド以降も更に打ちづらさを助長している。

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レイアップすれば確実にパーオンできる距離感なので、マネジメントが問われるホール。
セカンド残り210Y

7番は軽い打ち上げの160Y級のショートホール。
手前に池があるが打ち上げなのでほぼ見えず、プレッシャーにはならない不思議なつくりのショート。

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大きめに打っておけば大怪我は無いが、ギリギリを狙うと斜面を転がって池にハマるということもありがちなホールと感じた。

8番は打ち上げ左ドッグレッグのミドルホール。

これまでどちらかというと右ドッグレッグだったので、フェードヒッターの小生にはイメージしやすかったのだが、ついに左ドッグレッグホール。

パっと見は何てことないのだが、左の林が気になり少しでも右サイドに逃げると想像以上セカンドの距離が残る。

林スレスレを狙って残り距離を稼ぐのがセオリーと思われる。セカンド残り165Y+10Y。

前半最後の9番ホールも再度左ドッグレッグのミドル。
8番と違って距離は短めなので、左の林越えを狙うかきっちりフェアウェイをキープするか迷うホール。

ティグラウンドから見て、林の向こうにグリーンが見えているのもチャレンジ精神を奮い立たせられてしまう。セカンド残り120Y。

OUTの印象はどのホールも特徴があり、2度、3度ラウンドすることでゴルファーそれぞれの攻め方がまとまってくるだろうなという印象

初見だったのでほぼティショットはドライバーを使ってみたが、次回ラウンドする際にはドライバーを使わないであろうホールがいくつかあった。

距離も短く、アップダウンもほとんどないので、女性やシニアでも快適にラウンドできる印象

<INコース>
後半出だしの10番はダラっと上りのストレートのミドル。左右もタイトで、特に左サイドは少しでもカート道にかかると即座にOBゾーン。

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距離もタップリあるので、INスタートの場合には朝イチから集中していかないと大叩きの可能性も秘めている危険ホール。

マネジメントとしてボギーオンを割り切ることも必要。セカンド残り180Y+15Y。

11番は試練のあとにご褒美が貰えそうな特段罠のない軽い打ち上げの130Y級のショートホール。グリーンを外しても寄せるのはそれほど難しくないため確実にパーを取りたい

12番は打ち下ろしからセカンド以降打ち上げていく広くストレートなミドルホール。フェアウェイにポツンとある木を目掛けて気持ちよくティショットすれば何の問題もなくパーオンを狙えるホール。

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右サイドより左サイドの方がセカンドは打ちやすい。セカンド残り135Y+10Y。

13番は12番と好対照な左右が林で、タイトな短いミドルホール。距離は短いのでフェアウェイをキープすることを最優先するべきホール。林に入れたら1ペナと同等。

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セカンド残り110Y+5Y。

14番も13番と同じく林が密集している短いミドルホール。

おまけに右サイドの林には池が隠れているため更にプレッシャーがかかる。ここもフェアウェイをキープすることを最優先するべきホールということで、13番に続いて同じようなホールが続くなあという印象。

15番は池越えの145Y級のショートホール。ティ位置によっては非常に打ちづらいレイアウト。

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池は手前だけかと思いきや、Aグリーンの右サイドまで池になっていて、それがティグランドからは確認できないので注意が必要。

確実に罠を避けるためにはAグリーンとBグリーンの間を狙っておけば何の障害もない。

16番は右ドッグレッグのミドルホール。
距離を稼ぐために右サイドを狙いたくなるが、見た目以上に意外と距離がある。230Y以上打たないとセカンドがスタイミーになるため、遠回りに見える左サイドがセオリーではないかと感じた。

セカンド残り100Y+5Y。

17番はこのコースで唯一「なぜこうしてしまっているのだろう」と感じたロングホール。

ティショットはそれほどストレスが無いのだが、セカンドは3本の高い木がフェアウェイに陣取っているレイアウト。

フェアウェイのど真ん中にティショットしても、セカンドは左右どちらかから廻すか木の間を狙うしかないにも関わらず左右はすぐに林という奇妙なつくり。

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ナイスショットが木に当たって1ペナになったゴルファーは多いのではないかと。

帰宅後にコースのホームページを見ると「プロはこの木の上をいって2オンを狙う」みたいなことが書いてあるが、我々はプロではないのになあ、と。

ここはアンフェア(無理やり難しくした)なレイアウトだなあと感じました。

気を取り直して最終18番もロングか、と思ったら17番と同様にここも「うーん」と思えるレイアウト。

ティショットが左右タイトなのは致し方ないにしても、セカンドからは左サイドに池があるにも関わらず、右サイドには無駄に木が並んでいます。

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後々振り返ると、フェアウェイをわざと外して池を狙って打っていくルートしか、セオリーとなるルートがありません。そのため、サードショットが林でスタイミーになるつくり。

フェアウェイが"フェア"ウェイではない・・・・このレイアウト。

最後の2ホールでコースに対する印象がだいぶ変わってしまいました。

セカンドの残りは正直よく分かりませんでしたが、直線距離では250Yくらい。セオリーに従ったら、残りは300Yくらいと思われる。

INコースは最後の2ホールが個人的には気になるホールでした。

上がりホールを無理やり難しくすることで、競技などは盛り上がると思います。ただ、通常はどのゴルファーも最後は気持ちよく上がりたいだろうなと感じていますので、あえて最後を難しくするという意図があったとすると、設計時は競技指向で設計されたのだろうと理解しました。

悪く言っているように聞こえるかもしれませんが、「戦略的」という言葉に置き換えればOKだと思います

◇レストラン
雨だったのでスルーでのラウンドの為、利用はしませんでした。改装したばかりなのか非常にオシャレでキレイなレストランでした

◇競技
月例はS、A、Bの3クラス分けになっているとのことです。いつもキャンセル待ちではあるものの、エントリーしておけば参加できないことはほとんどないとのこと。

公式競技はいわゆる理事長杯、クラチャン、シニアの他、スクラッチとグランドシニアが開催されているとのことでした

◇予約
PGMのゴルフ場なので基本は電話とネット予約。一人予約もネットで受け付けているとのことでメンバーから好評を受けているとのこと

◇プレー進行
雨模様でキャンセルが出たのかスルーでラウンドできたのは良かったですが、毎ホール待ちの状態ではありました。

07:35 OUTスタート
09:48 OUTホールアウト
10:10 INスタート
12:31 INホールアウト
お風呂入って、13:15チェックアウト

こんな感じでした。

◇最後に-御殿場東名ゴルフクラブの会員権をご検討の方に-
東名高速からの行き帰りのアクセスも良く、豪勢ではないものの練習施設も全て揃っています。晴れていたら富士山も良く見えますのでおススメできます。

特にクラブハウスが綺麗で、練習場も目の前なので女性に好まれるのではないかと思います。

全体としてまとめますと御殿場東名ゴルフクラブは、
・ICから至近でゴルフ会員権価格がお手頃なゴルフ場をお探しのゴルファー
・東名高速での行き来にストレスを感じない方
・豪華でなくとも練習施設が充実しているゴルフ場をお探しの方
・富士山が好きな方
・「距離」より「マネジメント」という言葉が好きなゴルファー
・PGMのゴルフ場を検討している方

に向いているコースだと思います。

御殿場東名ゴルフクラブ(静岡県御殿場市神場1530-2)