ゴルファー各々によって攻略方法が異なる姉ヶ崎カントリー東コース

2023年10月26日(木)

今回は、シングルゴルファー見聞記では意外にも初めてとなる千葉県ゴルフ場、姉ヶ崎カントリー倶楽部のレポートです。以前、姉ヶ崎カントリーの近隣コースのメンバーだった際に、千葉県の倶楽部対抗戦に出場しました。その際に、姉ヶ崎CCの大応援団を見て以来、競技志向の方が多いんだろうなぁと感じていました。これまでついぞお伺いする機会がなかったのですが、今回念願叶ってプレーしてきました。

姉ヶ崎カントリーへのアクセスは、館山自動車道・姉崎袖ケ浦ICから10分ほど。ICからコースへ行くまでに、逆サイドにはなりますがコンビニエンスストアがあります(左折する交差点を右折してすぐ入れます)。

また、コースに向かう道中に、早朝から営業している練習場もあります。このゴルフ練習場は、小生が以前近隣コースのメンバーだった際には、何度も利用していた馴染みのあるところです。ただ、後述しますが、姉ヶ崎カントリー自体の練習環境が充実している為、あまりこの練習場を利用することはないかもしれません

それと、当日同伴したメンバーさんからお伺いしたのですが、クラブバスが内房線・姉ヶ崎駅から1日4往復していて、非常に便利であるとのこと。同伴したお二人も週末ラウンドは電車で来られており、それぞれ恵比寿と渋谷にお住まいとのことでした。新宿発の成田エクスプレス(千葉乗り換え)と、内房線の接続が良いので朝からゆったりアクセスできるとのことでした。アクアラインの渋滞を避けて、一杯やりながらというゴルファーには良い環境だと思いました。

総評-姉ヶ崎カントリー倶楽部をラウンドしてみて-
今回東コースをラウンドしてみて感じたのは、「猛烈なドッグレッグや打ち上げ・打ち下ろしがあるトリッキーなコースでもないのに、ティーショットの飛距離によって、どこを狙うのがベストか、プレーヤーによって全く異なってくる」という点です。これは、ほとんどのロングやミドルホールで当てはまることかと思います。

そのため、姉ヶ崎カントリーは「とにかくあの鉄塔を狙え」とか、「あの山裾を狙え」という単純なセオリーはなく、それぞれのゴルファーにとってのベストルートが存在する味わい深いゴルフ場と言えます。

同伴の方からもアドバイスを頂きましたが、本当かなぁと思ってしまうものも多かったです。キャディさんにその話をしたところ、これまで付いたことのないお客様には、最初の数ホール、どれ位の飛距離が出るかを見て、どこを狙うべきかをアドバイスするようにしているとのことでした。

見た目はトリッキーではないのの、縦距離に応じて大きな罠が多数ある。アップダウンが無さそうに見えて実は結構な高低差がある(ここ最近で一番歩いてて疲れました)。

実力があって、何度もラウンドしても大叩きしてしまう。姉ヶ崎カントリー倶楽部東コースにはそんな印象を抱きました。

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◇クラブハウス
クラブハウスは、良くも悪くも平凡なつくりでした。特にロッカールームはかなり年季が入っていて、法人接待だとちょっと気が引けてしまうなぁ、という感じです。若者受けはしないだろうと思います。ただ、ゴルフを楽しむという目的であれば、全く気になりません。

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◇練習施設
ドライビングレンジは250Yあり、打席数も豊富で広大な施設です。背後にはバンカー・アプローチ練習場もあります。

東コース1番ホールの手前には、ランニングアプローチ用の練習場もあり、朝一のイメージづくりにはこれ以上ない環境ではないかと思います。

◇当日のラウンド-東コース-
姉ヶ崎カントリー倶楽部は、過去にトーナメントも開催されてきた東西36Hの歴史あるコースです。東コースはキャディ付きが原則、西コースはセルフもあります。

同伴のメンバーさんに「東と西どっちが好きですか?」と聞いたところ、50代の男性は東、60代男性と女性は西との回答でした。

キャディさんは「どっちもオススメよ」とのことでした。

今回は東コースをIN→OUTでラウンドしました。ティは青(レギュラー)、Aグリーン、スティンプは8.8ftと前日の雨のせいか劇的に重たいグリーンでした(これにだいぶやられた一日)。

<INコース>
出だしの10番は打ち下ろしから、セカンド以降打ち上げになるロングホール。早くもどこに打てば良いのか???という状態に。

右の林がせり出しているので、左サイド狙いかと思いきや、セカンドが打ちづらそうにも見える。

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「どこ狙ったらよいですか?」とキャディさんに聞くと、「ドライバーの飛距離は?」とのことなので、「230~240Yです」と答えると、「だったら右サイド」と即答。

言われるがままにショットすると、若干ドロー気味になってしまい、結果オーライのフェアウェイど真ん中。

ただ、セカンド地点に行ってみると、確かにキャディさんの言われた通り、同じ距離で左サイドのラフに入っていたらセカンドが超絶打ちづらいレイアウトでした。

セカンドからはかなりの打ち上げ。かつ左サイドはタイトなOBゾーン、右には小高い木が待ち構えるというレイアウト。

初っ端から全く可愛らしくないロングからのスタートとなりました。

セカンドは、打ち上げ入れて残り280Y(+25Y)。

ここで驚いたのですが、当日の東コースはカートのフェアウェイ乗り入れ可でした。メンバーシップコースでは。これまであまりなかったので斬新だとは思いました。ただ、その分フェアウェイが荒れてしまっている印象もありました。

「メンテナンスが良いなー」と思ったのがショートホールのフェアウェイという・・・・。

11番は右ドッグレッグかつ右に池のある短めのミドル。
左サイドは開けているので、ドローヒッターであれば池方向から廻していくイメージでショットができそうです。

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フェードヒッターの場合、距離が出るのであれば、池に構わず、ど真ん中狙いでショートカットできますが、距離が出ないと池を気にしなくてはならず、攻め方が全く変わってくると感じました。セカンド残り110Y若干打ち上げ(+5Y)。

12番はやや打ち下ろしの185Y級のショート。
ここは余程180Y~190Yのショットに自信がある人以外は、グリーンを外してでも左サイドから攻めるべきだと思います。大きめに打てばバンカーは怖くないと思いきや、グリーンの奥がダラーっとスロープになっていて意外な罠として待ち受けています。

13番は短めほぼストレートのミドル
パっと見、右サイドに打ちたくなるが、ここはどの飛距離でも左サイドがベストと言えます。逆を言えば右サイドだけ気を付ければ、パーオンはそれほど苦労しません。

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セカンド残り95Y やや打ち上げバンカー越え(+5Y)

14番はほぼストレートの長いミドル
距離的に長いだけで、レイアウト的には右サイドだけ気を付けていれば問題ないホール、と思いきや、左に逃げると結構な斜面が待ち構えています。左側はつま先下がりで、ややこしいガードバンカー越えという試練を迎えることになります。センターセオリーで確実に3オン狙いで良いかもしれません。セカンド残り180Y、ほぼフラット。

15番はデジャブかと思うくらい10番ホールに似ています。打ち下ろしからの打ち上げで、左右がタイトに見えるロングホール。

10番よりは見晴らしは良いものの、それにしても右サイドのバンカーも気になるし、左にいくとセカンドが厄介そうだし、というレイアウト。

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キャディさん的には「あなたはバンカーの上をいきましょう」とのことで、それに従った結果ギリギリバンカー越え。ここもプレイヤーの飛距離によってアドバイスが変わるのだな、と強く感じました。

10番と同じくフェアウェイには大きな木があり、セカンドショットにプレッシャーをかけてきます。セカンド残り打ち上げ入れて270Y(+25Y)

16番はやや打ち上げの165Y級のショート。
とにかく左サイドが危険地帯。かといって右サイドは安全かというと高い林が隆々と。

ショートで一息つけると思いきや、意外な大叩きをしそうなホールです。

17番はこれまであまり無かった左ドッグレッグの長めのミドル。

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ドロー気味に打っていけるのであれば、全く問題ないです。ただ、ストレートに打つと、突き抜けなくとも距離のあるラフからのセカンドになります。それなら左斜面に190Y~200Y打った方がパーセーブはしやすいように感じました。「ここはボギーで良いかなぁ」の精神が良さそう。セカンドはやや打ち下ろしの145Y(-5Y)。

前半最後の18番は右サイドがタイトなやや打ち上げの右ドッグレッグ。
気持ちよくショットできないので、最終ホールっぽくないなあという印象。距離的には短いので、ショートカットとか欲張らずにしっかりフェアウェイを捉えればパーオンは容易。セカンドはやや打ち上げ残り110Y(+10Y)

前半INコースの印象は、とにかく右サイドが危険なホールが多かった印象。

長いホールは単純なレイアウト、短いホールは罠の多いレイアウトという簡単には上がらせてくれない雰囲気を感じました。バックティでラウンドしたら尚更感じたと思われます。

無理やりな難しさではなく、自然と難しいコース。

<OUTコース>
後半出だしの1番もロングホール。
とはいえ、INの10番とは雰囲気も異なり、左ドッグレッグの短いロング。右サイドにバンカーが見えるので、左の林スレスレに行きたくなるが、ガッつくとほぼ1ペナの林の中に入る罠があります。

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バンカーに入れても楽々パーオンできる距離感なので、右サイドから攻めるのが良さそう。

ティーショットもさることながら、難所はグリーン手前の大きなバンカー。競技などでは、「2オン狙って大叩き」ということが多そうに感じました。セカンド残り230Y、ほぼフラット。

2番は5Yほど打ち下ろしの145Y級のショート。
手前に大きなバンカーがあるので、どうしても大き目なショットをしたくなるが、キャディさんからは「奥は谷底だから絶対にダメ」とのアドバイス。そのため、しっかりショートしました。サブグリーンとの間を狙っておけば大怪我はしないと思われます。

3番はやや右ドッグレッグの長めのミドル。

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ティーグラウンドに立ったときは、「狙いは右サイド林スレスレ」と思っていましたが、キャディさんからは「むしろ左サイドが狙い」とのアドバイス。実際にセカンド地点に行くと、その意味が分かりました。右サイドに行ってしまうと、飛距離を出せる方でないとグリーンを狙えません

このホールもティーショットの飛距離によって作戦を練らなければならないホールです。セカンド残り165Y ほぼフラット

4番は右ドッグレッグの短めなロング。
2オン狙うなら、右の林の上狙いで残り220Y位です。ドッグレッグ以降は、大きな罠もなく、確実に3オンを狙うことができます。無理せず3オンというのが得策かと思います。

ただ、実際は2オン狙いでショートカットし、ボギーになってしまったので偉そうなことは言えません(笑)。セカンド残り220Y(林越え)、300Y(FWセンター狙い)。

5番はほぼストレートやや右ドッグレッグの長めのミドル。
ここがなぜHDCP1なのかは不可解です。

右サイドが危険で、左サイドが受けた斜面という本日3度目のレイアウトとなれば、「またこれか・・・・」という印象を持ってしまいます。そしてセカンドは大きなガードバンカー越え、というのも同じ。セカンド残り160Yやや打ち上げ(+10Y)。

6番は打って変わって、これまでと全く印象の異なるホール。
キャディさんも同伴のメンバーさんもみんな「小林さん、小林さん」と連呼するくらい、
フェアウェイの左右に小さな木の林が存在。

そのど真ん中のちょうど良い距離感のところに大きな木と右側には巨大なバンカー。

唯一ここだけが作られた感のあるホールでした。

初見だと左から行くか、右から行くかで悩みそうですが、よくよく考えたら180Y位をど真ん中に打って、残り150Yできっちり2オンさせるという選択肢以外は無いとも言えます。
セカンド残り90Y(右のバンカー)やや打ち上げのバンカー越え。

7番はやや打ち下ろし(-5Y)の180Y級の池越えショート。

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Bグリーンだと、距離を合わせて足りずの池ポチャが気になりますが、Aグリーンの距離感であれば池は全く無関係。気持ちよくショットできます。

8番は右ドッグレッグの長めのミドル。
大きな罠はないものの、意外にパーが取りづらいのではないかと感じたホール。

右バンカー上をいくか左サイドから廻すか。悩むと真っすぐ突き抜けて、斜面からスタイミーな左サイドのグリーン狙いというノーチャンスという大きな罠が待っています。セカンド残り165Y ほぼフラット。

最終9番はほぼストレートでやや打ち上げのミドル。
9番とはいえ、こちらの方が最終ホールっぽくクラブハウスに向かって上っていく感じです。

パっと見、右サイドが危険で、左サイドに斜面があるため安全そうに見えます。しかし、斜面の向こう側が見えづらく、下手をすると深いラフ+スタイミーになってしまうため、あまり左サイドを意識しない方が、スコアメイクしやすいような気がしました。

セカンド以降は軽い打ち上げでダラっと上っていきます。セカンド残り打ち上げ入れて180Y(+15Y)。

OUTコースの印象は、まずロングがINと全く異なり、2オン狙いを誘う雰囲気があります。全体的にINコースより気持ちよく振れた気がしますが、後半で慣れたからかもしれません。

◇レストラン
メニューの数は豊富ではなかったですが、値段も普通で味も美味しかったです。雰囲気は「いわゆる昔ながらのゴルフ場のレストラン」という感じで、良い感じの薄暗さと言っておきます。

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以前レポートした神奈川県の相模野カントリー倶楽部の雰囲気と相通じるものがあります。

事前のイメージと違って、良い意味で拍子抜けした相模野CC

◇競技
月例はAクラスとBクラスの2クラス分け。それ以外にも、様々な正式競技やオープンコンペなどを積極的に開催しているとのこと。

その点は従前に抱いていた「姉ヶ崎CCは競技指向のゴルファーが多いだろうな」という想像通りではございました。ただ、実際にプレーしてみると、そこまでゴリゴリの「The競技ゴルファー」みたいな方はあまり見かけませんでしたし、同伴のメンバーさんも競技には出られていらっしゃらないとのことでした。

◇予約
予約は電話かWeb。一人予約でも、前日に連絡すればだいたい組み合わせして貰えるとのことです。

組予約はシーズンによってはなかなか取れないこともあるそうですが、2ヶ月前の予約日であれば取れることも多いとのことです。

この辺は「今はどのゴルフ場も組予約が取りづらい!」と言われ続けているので、どこも一緒ではないかと思います。

◇プレー進行
3連休初日の土曜日だったので、若干混んでいましたが、それほど待ち待ちにはならなかったです。お昼休憩も1時間弱で、メンバーさん曰く普段の土日も1時間弱であることが多く、1時間半とかなることはまずないとのことでした。

08:29 INスタート
10:42 INホールアウト
11:36 OUTスタート
13:37 OUTホールアウト
お風呂入って、14:05チェックアウト

こんな感じでした。

◇最後に-姉ヶ崎カントリー倶楽部の会員権をご検討の方に-
正直、東コースはどのホールにも大叩きする危険ゾーンがあって、スコアメイクは簡単ではありません。女性に優しいヤーデージ、レイアウトでもないと思います。

ただ、ラウンドして「また来たいな」と素直に思える良いコースでした。

「姉ヶ崎CCは14本のクラブを駆使して」、という言葉を良く聞きますが、正にそれが当てはまるように感じましたし、同伴のメンバーさんもキャディさんも素晴らしい方でした。

「ゴルフをエンジョイ」、「法人接待」というより、練習環境も充実していますので、ゴルフのアベレージを上げたいゴルファーの方は、会員権購入候補に入っているコースかと思います。

全体としてまとめますと、姉ヶ崎カントリー倶楽部は、
・名義変更料にお得感がありながらも、メンバー重視のゴルフ場を探している方
・電車で内房線へのアクセスが良いゴルファー
・アクアラインでの往復が気にならないゴルファー
・東、西と36Hあるので、いつも同じだと飽きてしまうゴルファー
・エンジョイゴルフも楽しみたいし、競技にも真剣に取り組みたいゴルファー
に向いているコースだと思います。

姉ヶ崎カントリー倶楽部会員権相場