2024年08月26日(月)
今回は自宅から近く、ネットではなかなか予約が取れないメンバーシップコース、湘南シーサイドカントリー倶楽部にお邪魔してきました。神奈川県はゴルフ人口が多い地域ですが、湘南エリアにある貴重なコースです。ラウンドして色々と感想があったため、最後にまとめます。地元のコースのレポートは昨年の伊勢原カントリークラブ以来です。
◇アクセス
横浜町田ICから東名→圏央道→新湘南バイパスの茅ヶ崎西ICで下り、そこから5分程度でコースに到着します。神奈川県民や東名が苦にならないエリアの方には、非常に便利なアクセスと言えます。私も家から30分で到着しました。横浜や川崎方面からは、第三京浜/首都高→横浜新道→新湘南バイパスというルートでもアクセスは良いと思います。
ICを下りてからはコンビニエンスストアがいくつかありますので、買い物に困ることはありません。
また、後述する練習場に先に立ち寄ってからゴルフ場に向かう場合、茅ケ崎西ICで下りずに一つ先の茅ケ崎海岸ICまで進めば、バイパスを下りた後、信号をそのまま直進することで、すぐに練習場に到着します。
この練習場からゴルフ場へ向かう道に慣れれば、ラウンド後に一度練習場方面に向かってからUターンし、茅ヶ崎海岸ICから新湘南バイパスに乗るというメンバーあるあるの裏技も可能です。帰りは茅ヶ崎西ICまでの道がやや混雑するので、その点を考慮してください。
クラブバスも運行しており、JR茅ヶ崎駅から約10分と非常に便利です。タクシーを利用しても2,000円前後かかる程度なので、電車派ゴルファーにも適した環境です。
特に夏場はゴルフ場周辺が湘南名物ともいえる渋滞に見舞われることが多いため、渋滞を回避できる点も高ポイントです。
◇練習施設
まずは練習場についてご紹介します。このゴルフ場は敷地内に練習場がなく、車で2~3分ほどの国道134号線の向こう側、まさにシーサイド(海沿い)に練習場があります。
写真の通り開放感があり、気持ちよくラウンド前の準備運動ができます。ただし、メンバーは無料ですがビジターは有料(その場で清算)ですので、メンバーがビジターを招待する際は注意が必要です。
アクセスの部分でも触れましたが、この練習場から新湘南バイパスに直接アクセスできます。
◇クラブハウス
リゾートゴルフ場の雰囲気が漂うクラブハウスです。
決して派手ではありませんが、明るく開放感があり、ロッカールームも清潔です。
重要な接待ゴルフでも同伴者に十分満足していただけると思います。
◇当日のラウンド
OUT-INの18ホールで、グリーンはベントと高麗の2グリーン。
当日はベントグリーンが使用されており、メンバーとの同伴で、白ティからのラウンドとなりました。
コースは「シーサイド!」、「リゾート!」というのが相応しい!とマスター室前では感じることができました。少し霞んではいましたが、富士山も見え、自宅から30分でこんな素晴らしい環境があったのか、と。カップルやコンペで訪れても「ここ、いいねー」と言われること間違いなしです。
これらを含めた総評は後ほどお伝えします。
<OUTコース>
マスター室前からカートに乗って進むと、一般道を越えるため一旦下車。そこから再びカートに揺られ、長い距離を進むので、忘れ物には要注意です。
カートを降りて最初の印象は...「おお、いきなりこれですかー?!」という驚き。
右サイドが「くの字」で、グリーン手前まで池になっている長いロングホールで、景色は最高に綺麗ですが、コースとしては全く可愛くありません。
池を避けて左サイドにティーショットすると、3オンはほぼ不可能な距離が残りそうですし、頑張って右サイドに打っても、完全に池越えのセカンドショットになり、さらに左足下がりの打ち上げが待っています。
初見では攻略のイメージが湧かず、メンバーの方に「ここ、普段どう攻めてます?」と聞いたところ、「池に入れずにダボで上がれば御の字かな」、「先週は11叩いたよ」とのことでした。
キャディさんに聞いたところ、「皆さんまずは右を狙います......」と不安げな回答。
洗礼を浴びたいとも思わなかったので、「ええいままよ」で真ん中を狙ってショットしましたが、案の定右サイドに。しかし池には入らなかったため、「ナイスショット!」の大歓声を受けましたが、自分では納得のいかない本日のファーストショットでした。
セカンド地点は予想通り、池越えの残り280Y、左足下がりで15Yの打ち上げという、まったくチャンスのない状況。
レイアップするにしても、150Yはしっかり打たないといけないレイアウトです。接待など、気を使うラウンドではINスタートを選んだ方が良いかもしれません。
振り返ってみると、ティーショットは真ん中か、左サイドで池に絡まない方向に打ち、セカンドで180~200Y、残り上りを入れて170Yくらいを頑張ってパーオンを目指すのが正しい攻略法だと感じました。
メンバー100名にアンケートをとってみてほしいくらいです。
2番は、フェアウェイの入口にそびえ立つ3本の高く細い松の木が特徴で、左右も狭いことから「どこを狙って打てばいいの?」と1番ホールに続く悩ませるレイアウトです。
430ヤードの表示を見て、「これで長いミドルか...」と思ったら、なんとPAR5とのこと。ロングホールであれば、木に当たってもリカバリーができると思い、少し気が楽に。
運よく松の木を越えれば、若干左ドッグレッグではありますが、平坦で比較的短いロングホールです。ロングヒッターであれば、2オンも容易に可能です。ややこしい出だしのロングホールに比べると、2番ホールはサービスロングと言えるかもしれず、プラマイゼロというところか。
ここではそれほど違和感はありませんでしたが、8番ホールでは...。
セカンドショット残り180ヤード。
3番は短いミドルホール。短いとはいえ、中央にそびえ立つ2本の大きな木、その先にはバンカーとベントグリーンが見え、縦の距離感がイメージしづらいレイアウトです。
あまり欲張らずに左サイドから180ヤードくらいでレイアップするのが良いと考えましたが、「ブロッコリー」と評される木越え、バンカー越えのナイスショットでグリーン手前まで到達。しかし、セカンドショットが砲台グリーンで超難しく、罠にハマってしまいました。
セカンドショット残り40ヤード。
4番はやや左ドッグレッグの長めのミドルホール。右サイドが広く見えますが、実はそこまで広くはなく、ロングヒッターは突き抜けに注意が必要です。
左サイドの木が気になりますがしっかりとショットする方が、スコアにつながると感じました。このホールでは初めて素直なレイアウトと感じました。とはいえ、大きな罠はないものの、距離があるため油断すると大叩きしてしまう可能性があります。
セカンドショット残り160ヤード(上り+5ヤード)。
5番はやや上りの170ヤード級のショートホール。
ベントグリーンの場合、ドローヒッターには鬼門ともいえるほど、左サイドには相模川が流れていて、カート道を越えるとすぐにOBです。安全策としては、グリーン右サイドを狙い、外してもコーライグリーンとの間にアプローチを残すのが良いでしょう。
6番は左が相模川インのOB、右が1ペナルティという視覚的にかなり狭いミドルホール。そして、フェアウェイのど真ん中に細長い10メートルほどの木がそびえ立ち、「皆さんどうやって打っているんですか?」と悩ませるレイアウト。本日第三弾。
ティーを少し高めにして高い弾道でなんとか木の上を越えることができましたが、10回同じことをして何回成功できるか...。セカンド地点に到達してみると、意外に左サイドが広かったため、木の左の隙間を狙うのがセオリーだと気づきました。
セカンドショット残り110ヤード。とはいえ、グリーン奥が非常に狭くOBなので、しっかり狙っていきたいです。
7番は130ヤード程度のやや打ち上げのショートホールです。コーライグリーンとベントグリーンが縦に並んでいるため、視覚的に距離感をつかむのが難しいです。
コーライグリーンを狙う場合、手前にある小川が気になるところですが、ベントグリーンを狙うのであれば、多少ショートしても問題ありません。むしろ、奥に行き過ぎるとややこしくなります。
8番は、1番ホールの折り返しとなる左直角ドッグレッグのロングホールです。この時点で「あれ?」と感じるかもしれません。「まだロングホール?」と思い、出だしで既に2つやったことを思い出します。
そこで改めてスコアカードを確認すると、OUTもINもそれぞれロング3つ、ショート3つ、ミドル3つのレイアウトであることに今更ながら気付きます。
これまで数百のコースを回りましたが、このようなレイアウトは初めてでした。好き嫌いが分かれるだろうなと思い、メンバーさんに「どうですか?」と聞いたところ、全員が「その分スコアは出やすいよね」と言っていました。
閑話休題、コースに話を戻しますと、この左直角ドッグレッグは良いものの、ティーショットはまっすぐ180ヤード以上打つと1番ホールの巨大池に入ります。左サイドのバンカー上をドローで狙うのがベストルートに感じますが、フェードヒッターにとっては防球ネットもあり、視覚的にかなり打ちづらいホールです。
まっすぐ170ヤード打ってみたところ、フェアウェイのやや右サイドに止まりました。しかし、セカンドショットはダラッと打ち上げで340ヤード残り、しかも右サイドには池が続くという難しいシチュエーションで、これは難しいというよりも、わざとややこしくしている印象を受けました。
最終の9番は、前半3ホール目にあたるショートホールです。
160ヤードの池越えで、景観の美しいホールです。池を越えれば簡単そうに見えますが、グリーン左右に効いているバンカーがうっかりするとスコアを落としがちな、残酷なホールと感じました。
OUTコース全体の印象としては、まず1番ホールに立ったとき、「おおおお、池が見事なリゾート感覚のコースじゃん!奥には富士山も見えるよ!」という感動を覚えるでしょう。
しかしそれ以降は、林間というか河川敷というか、といったホールが続き、リゾート感はそれほど感じません。それでも、レイアウト的には同じようなホールが少ないため、各ホールごとに何らかの戦略を持って意図的にマネジメントする必要があると感じました。
<INコース>
後半のスタートとなる10番は、左右に高い林が立ち並び、クロスバンカーがあるため、視覚的に非常に狭く感じる、やや距離のあるミドルホールです。「気持ちよくティーショット!」という感覚にはなりません。
朝一のスタートが1番が良いのか、10番が良いのかは悩むところですが、どちらも大叩きする可能性はあります。ただし、10番ホールの方がスコアは纏めやすい印象です。
セカンドショットの残り距離は160ヤード。
11番は短いミドルホールですが、フェアウェイに木が点在し、その奥にはバンカーもチラホラ見えます。ティーショットの距離感が非常につかみづらいホールです。
センター狙いで180~190ヤードでレイアップするか、ドライバーでやや右サイドのグリーン手前のバンカー方向を狙うか悩みます。結果的には、あまり考え込まずにプレーする方が良いホールと感じました。
セカンドの残り距離は130ヤード、砲台グリーンです。
12番はアイアン限定の短いミドルホールです。一見、見晴らしの良いストレートなミドルホールで、短いとはいえワンオンはなかなか難しいホールですが、なぜアイアン限定なのか疑問に思いました。
セカンド地点に行ってみると、左サイドのすぐ横に一般道の高架があり、車がビュンビュン走っています。ここが練習場があった高架だと気付きました。
確かに、フックしたドライバーショットなら高架上の道路や駐車場の車に直撃してもおかしくないので、納得しました。その分、罠がないので、得意のアイアン2本で計算できればパーオンはしやすいです。
13番は、川越えの110ヤード程度のショートホール(写真の撮り方が下手で恐縮です)です。
左には相模川の河口があり、その脇にある約50メートルの水路を越える、あまり見ないホールです。とにかく川を越えることに集中するべきホールです。
このホールで「ここはシーサイドではなく、リバーサイド?」という印象が確固たるものになりました。
14番は、左サイドの林の向こうがすぐに相模川OBとなる長めのロングホールです。とはいえ、右サイドも浅いので、センターをセオリー通りに進めばOKです。
最後は緩やかな上りなので、3打目に集中が必要です。
セカンドショットの残り距離は300ヤードです。
15番もロングホールですが、こちらは14番ホールとは打って変わって短いサービスロングホールです。
木がタイトに生えており、ところどころ絞られて狭いですが、2オンを欲張らずにポイントを押さえていけば、パーオンは難しくありません。
セカンドショットの残り距離は200ヤードです。
と、このあたりから、キャディさんとメンバーさんが「355335」と呪文のように唱えているのが気になり始めました。俳句の話でもしているのかと思ったら、13番ホールから18番ホールまでのParの数でした。よくよく考えると、INコースは最初にミドルホールが3つ続くので、あとはショートとロングの組み合わせとなります。このレイアウトを良いと思うかどうかはプレイヤー次第です。
16番は、「355335」の4つ目のパー3です。155ヤード程度の距離で、大きな罠はない普通のショートホールですが、5番ホールのショートと同様に左サイドは相模川OBなので、安全策はコーライとベントの間を狙うのが良いでしょう。
17番は最後のショートホールです。景観的には9番ホールと似ている、池越えが美しい165ヤードのショートホールです。
細かい罠を気にせず、池越えだけを信じてしっかりショットするのみです。
18番は、どんなロングホールかと思っていましたが、再開橋という赤い橋の手前でカートを降りる指示がありました。
橋を渡り、茶店の横を抜けると(当日はツツジが綺麗でした)、ティーグラウンドに到着しました。初見では、これはどこがコースなのかと思いましたが、またしても50メートルの用水路越えのティーショットでした。
土手の向こうには松の木や様々な木が生えていて、フェアウェイがどれなのかが分かりづらいです。左サイドにあるブロッコリーのような木が一番ややこしそうに見えますが、実際の距離はかなり遠いため、ティショットは左奥のブロッコリーを狙うのがベストルートです。右サイドにいってしまうと、場合によってはセカンドショットがかなりスタイミーになります。
最終ホールとして印象的なホールではありますが、気持ちよくティーショットという感じではありません。
セカンドショットの残り距離は220ヤード、やや打ち上げ(10ヤード)です。
INコースの印象はOUTコースとさほど変わりませんが、用水路越えが2ホールあるため、印象に残ります。距離は短いので、スコアメイクはしやすいでしょう。
<総評>
スタートテラスや1番ホールの印象は、まさにリゾートコースです。ただ、途中でも触れた通り、シーサイドというよりも相模川リバーサイドにあるという印象が強く、海へのティーショットや海辺の開放感を期待していると、少し違った印象を受けるかもしれません。
コースとしては、ロング6+ミドル6+ショート6の18ホール構成で、プレイヤーによっては「楽しい」、「楽しくない」の意見が分かれると思います。
ロングは、長くてマネジメントが難しいホールと、楽にパーオンできるホールがはっきり分かれているので、何度かラウンドすればスコアは纏めやすくなるでしょう。
ミドルホールは、個人的な感想としては、木を使って難しくしている印象がありましたが、木がなければ全てサービスミドルになってしまうため、それがこのコースの面白さを生んでいると感じます。フェアウェイも少し芝の状態が気になりましたが、グリーンは転がりもよく、非常に良い状態に保たれており、さすがメンバー重視のコースだと感じました。
◇レストラン
ラウンド中に「何か特徴的なメニューはありますか?」とメンバーさんに聞いたところ、「特にない」とのことでしたが、レストラン自体は開放感があり、清潔で、値段も手頃で味も美味しかったです。
◇競技会
月例はA、Bの2クラス分けで行われています。Aクラスのメンバーさん曰く、「予約が取れなかったことはない」とのことですが、最近新しいメンバーが増えているので、今後はどうなるか分からないとのことでした。
クラブハウス内の掲示を見ても、それ以外の競技(グランドシニア選手権、水曜杯etc)も盛んに行われている様子でした。また、関東倶楽部対抗戦にも毎年出場しているそうです。
◇予約
ネット予約もありますが、今回同伴したメンバーさんは基本的に電話で予約しているとのことでした。今回は一人予約されていたメンバーさんだったので、そうなのかもしれません。
◇当日のプレー進行
土曜日にも関わらず、ほとんど待ち時間が発生せず、快適なラウンドでした。昼食時間は長めの1時間30分でした。メンバーさんに聞いたところ、「だいたいこんな感じ」とのことでしたので、昼食時間が気になる方は少し割り引いて考えた方が良いかもしれません。
プレー時間の目安は以下の通りです。
・7:48:OUTスタート
・10:03:OUTホールアウト
・11:40:INスタート
・13:30:INホールアウト
◇最後に-湘南シーサイドカントリーの会員権をご検討の方に-
まず、横浜方面からのアクセスの良さは秀逸です。(夏場の渋滞には注意が必要)。
エントランスからスタートまではシーサイドリゾートの雰囲気がありますが、コースに出てみると、相模川リバーサイドの林間コースというのが率直な印象です。さらに、ロング、ミドル、ショートがそれぞれ3ホールずつという変則的なコースでもあるため、正直なところスコアは出やすく感じました。また、コース全体が平坦なので、女性やシニアなど、誰とでも楽しいラウンドが楽しめると思います。
一方で、これは曜日や季節によって異なるかもしれませんが、ビジター料金がかなり高額になるため、友人3人を招いてのゴルフとかになると少しハードルが高いかもしれません。
【湘南シーサイドカントリー倶楽部のメンバーになるメリット】
① 東名高速や第三京浜、首都高速からのアクセスが良い
② 都内から電車でも行きやすい
③ 会員権が手頃な価格帯
④ 完全メンバーシップのゴルフ場
また、以下のような方に向いているコースだと思います:
・練習場に車で行くことを面倒と感じない方
・平坦な林間系のゴルフ場を好む方
・ヤーデージが短くてもストレスを感じない方
・ロング、ミドル、ショートがそれぞれ6ホールずつの構成をむしろスコアが出やすいと感じる方
【物足りない点】
① さまざまなビジターを自分のコースに招いてゴルフを楽しみたい方
② 飛距離を重視してラウンドしたい方
③ 昼食時間は1時間以内と考えている方
④ フカフカなフェアウェイの芝質や、転がりの良いグリーンを求める方
湘南シーサイドカントリー倶楽部(神奈川県茅ヶ崎市中島1567)