2024年07月26日(金)
前回のクリアビューゴルフクラブのレポートから少し時間が経ってしまいましたが、今回は埼玉県の岡部チサンカントリークラブでプレーしてきました。競技ゴルファーなら誰でも聞いたことがある、競技が盛んで強いと評判のコースで、以前はプロゴルフトーナメントも開催されていました。
競技をしていた頃も含めて、これまで何故ラウンドしたことがなかったのか不思議でしたが、機会があってラウンドしてきました。
◇アクセス
横浜町田ICから東名→圏央道→関越道を使い、寄居スマートICで下りて約10分弱でクラブハウスに到着しました。トータルでは早朝(4:00出発)で2時間15分かかりましたので、横浜方面からはかなり遠く感じるかもしれません。関越道に乗るのがストレスにならない方であれば、大きな問題はないと言えます。(横浜方面からは関越道へのアクセスが最大のストレスです)
寄居スマートICを下りてから、少し遠回りに見えるルートになりますが、ルート上に1軒コンビニエンスストアがあるので朝の買い物も困りません。
クラブバスも運行しており、JR高崎線の岡部駅から行きは4便、帰りは5便の4.5往復しており、電車ゴルファーにも便利です。
◇クラブハウス
いわゆる「Theゴルフ場」のクラブハウスです。正直、暗い印象があり、ゴルフをするために来たのだと割り切らないと気分は上がらないかもしれません。小生はゴルフをしに来ているので、あまり気になりませんでしたが、初ゴルフデートには向かないかもしれません。
また、岡部コースと美里コースの2コース(36ホール)ありますが、美里コースへはクラブハウスからバスで移動するため、少し早めの到着と準備が必要です。
これらの案内がフロントではされなかったため、初見の方には不親切と感じました。通い慣れた方やメンバーには問題ないかもしれませんが、初ラウンド時には注意が必要です。
◇練習施設
ショットの練習場はクラブハウスがある側(岡部コース側)にありますが、美里コースでラウンドする場合には練習後にゴルフバッグを持ってバスに乗る必要があります。練習場はコースに隣接しているため、170Y以上のクラブは打てません。
2名の常連と思しき方がドライバーの練習をしており、「今の時間なら大丈夫でしょ」とのこと。それはダメでしょと思いました。
アプローチとバンカー、パターの練習場は美里コース側にもあります。
ショットの練習をしない場合には、そのままゴルフバッグを積んでバスで美里コースに向かっても問題ありません。
◇当日のラウンド
今回は美里コース(18H)をラウンドしました。グリーンはベントの2グリーンで、当日はAグリーンを使用しました。
当日はメンバー3名との同伴で、月例の練習をしたいからということで、バックティからのラウンドです。
表示以上に距離の長さを感じるコースで、パーオンするのもやっとという印象的なタフなコースでした。
同伴したメンバー曰く、メインと言えるのは美里コースで、岡部コースはアップダウンがあり、ややトリッキー。距離が出ない人は岡部が好きで、飛ばし屋や競技主体の人は美里を好むとのこと。
<INコース>
10番
出だしの10番は530Y級のロングホール。ティグラウンドからやや打ち上げの右ドッグレッグで、左はバンカーを越えると急斜面で非常に浅い。朝一で気持ちよくというわけにはいかず、とにかくフェアウェイキープを狙うのがセオリーと感じました。
セカンドからはやや打ち下ろしで340Yくらい残り、グリーン手前の大きな木が邪魔になるので、距離を出せば良いというロングホールではありません。
セカンド 残り340Y(-15Y)。
サード 残り160Y(-5Y)。
11番
打ち上げ真っすぐの400Y級のミドル。左が下り斜面で危険に見えるので、右サイドの受け斜面側から行きたくなるが、右サイドの斜面に止まってしまうとパーオンはほぼノーチャンス。意外と転がり落ちてこなさそうなくらいラフが茂っているため、このホールも距離が残ってもフェアウェイキープが重要です。
セカンド残り170Y(+15Y)。
12番
やや打ち下ろしの200Y級の長いショートホール。A、Bグリーンは木で分断されているので、サブグリーンにナイスオンしてしまうと大叩きする可能性があり、手前から行くのが安全策ですが、ショートホールで「刻む」というのは心理的には・・・。
13番
打ち下ろしのやや短めのミドルホール。見晴らしがよくチャンスホールかと思いきや、右に池、左はOBで気持ちよくティーショットはできません。Aグリーン手前には細く高い木がそびえ立っており、グリーンへの行く手を阻んでいます。
「ここでわざわざ難しくしなくても・・・・」という印象。まあ簡単過ぎると怒るゴルファーもいるので致し方ないのかなとも思ったが、作られた感のゴルフ場が好きではないので、ここでちょっとげんなりしました。
セカンド残り150Y(-10Y)。
14番
やや打ち上げ、セカンド以降やや打ち下ろしの左ドッグレッグの長いミドルホール。左右に罠はないものの、距離が長く感じるのでボギーで上がれればOKと感じました。
セカンド残り220Y(-5Y)。
15番
S字のように見えるやや短めのミドルホール。見晴らしもよく、ようやく気持ちよくティーショットできるホール。バンカーにさえ捕まらなければパーオンは狙いやすい。右奥に池がチラっと見えるが全く関係なし。
セカンド残り150Y(+7Y)。
16番
打ち上げから打ち下ろし、最後は打ち上げになる500Y級のロングホール。左が狭く、右が広いように見えますが、右サイドも意外と狭いためティーショットはセンターがセオリー。ティーショットが良かったとしてもセカンド以降もややこしく、グリーン手前70Yくらいのところに大きな木があります。
当日は4名全員が木の直前、根元で3打目がスタイミーになるという罠に全員でハマりました。どこを狙うかをきちんと決め打ちしないとならず、ここも飛距離を出せば良いというロングホールではない。
セカンド残り280Y(-15Y)。
サード残り70Y(+7Y)。
17番
縦に2グリーンが並ぶ、打ち上げ155Y級のショートホール。距離感が出しづらいため、初見ではオーバーしてもOKとして1クラブ大きめでショットするのが得策です。
18番
一旦下ってから上ってフラットになる長めのミドルホール。ティーショットで距離を稼がないとパーオンは苦しくなります。大きな罠はないのでスコアメイクはしやすいですが、最後の最後にグリーンがバンカーに囲まれているのに気づきました。
セカンド残り195Y(ほぼフラット)。
INコースの印象は、距離の長さはティーでカバーできるので良いとしても、なぜここに木があるのかと思うことが多かった印象です。やりがいを感じることはあっても、面白いなーと感じる人がいるのかな?というのが率直な感想。競技志向のゴルファーが多いのが理解できました。
前半を終えてランチに向かうところで、またもやの不案内がありました(後述します)。
<OUTコース>
後半出だしの1番は打ち下ろしから打ち上げになる長めのミドルホール。
左サイドが浅く見えるため、右サイドをショートカットしたくなるレイアウトに見えるが、見た目以上に距離があるので、きちんと距離感を把握してからティーショットすべきオープニングホール。何度かラウンドしていれば迷うことは無さそう。
セカンド残り180Y(+10Y)。
2番
175Y級やや打ち上げのショートホール。AグリーンとBグリーンが360°の砲台で完全に2段でセパレートされている。そのため、グリーンを外すと大叩きの可能性が高いショートホール。Aグリーン、Bグリーン共に左と奥へのミスは避けたい。
3番
ストレートの短いミドルホール。左が斜面で狭く見えるが、実際にはそうでもないのでティーショットで距離を稼いで確実にパーオンしたいホール。
セカンド残り90Y(+7Y)。
4番
だらっとした下りのロングホール。ティーショットのクロスバンカーとセカンドショットでグリーン手前の木との距離感だけ気をつければ、パーオンはそれほど難しくないサービスロング。3番と4番の2ホールは、若干気が抜けるホール。
セカンド残り250Y(-15Y)。
5番
左が狭いが、一見簡単そうに見えるミドルホール。ただ、左を気にして右サイドに逃げるとクロスバンカーが待ち構えているうえに、セカンドショットが非常にスタイミーになるので、勇気を持って左サイドを狙うのがセオリーだと感じた。
AグリーンとBグリーンのどちらかによってティーショットの狙い目が大きく異なる、戦略的なホール。
セカンド残り160Y(+10Y)。
6番
15Y打ち下ろしの220Y級ショートホール。何の罠もなく、「ただ長いだけのショートホール」とは同伴者の弁。
7番
だらっとした打ち上げのミドルホール。表示されている距離よりもだいぶ長く感じるので、ティーショットからしっかり打っていかないと簡単に素ダボが出そうなホール。初見ではかなり要注意なホールだと感じた。
セカンド残り175Y(+15Y)。
8番
途中から右にドッグレッグするロングホール。打ち下ろしから打ち上げになり、そこから右にドッグレッグしながら再び打ち下ろしとなる。最後に中央に林があってグリーンをセパレートしている。このホールは、説明するだけでも奇妙な印象を受ける。
まず気を付けるべきは左に隠れている池かもしれないが、やはりグリーン手前の林(高い木が何本か)をどれだけ避けるかがポイントだ。私を含めて同伴者全員が木の根元からサードショットを打つことになったので、ここで苦戦するプレイヤーは多いのではないかと感じた。
セカンド残り270Y(-20Y)。
9番
仕上げの最終ホールは、やや左にドッグレッグする短めのミドルホール。左サイドから攻めるとセカンドショットがスタイミーになるので、少し遠回りに感じても右サイドから攻めるのがセオリーだと感じた。
セカンド残り120Y(ほぼフラット)。
OUTコースの印象もほぼINコースと変わらなかったが、何か疲れを感じるホールだった
<総評>
さすがチャンピオンコースと言いたかったですが、確かに距離は長く、ややこしいレイアウトになっています。しかし、フェアウェイには粘土質の土が見えてしまっている箇所がちらほらあり、「フェア」ウェイとは言えない部分も見受けられました。グリーンもかなり凸凹しているところがあり、コンディションはあまり良くないという印象を受けました。
とはいえ、距離があり戦略的なコースであることは間違いないので、このコースで鍛錬すれば確かに競技に強くなると思えました。長いクラブを駆使するゴルフを好むハードヒッターには申し分ないコースです。しかし、シニアや女性には優しくないコースと言えるので、接待やゴルフデートにはあまり向いていないという印象を受けました。
◇レストラン
前半を終えて食事に向かおうとしたところ、どこで食事を取るのかが分からず、案内もありませんでした。係員に「食事はバスでクラブハウスに戻るのですか?」と聞いたところ、「え?戻らないよ、ここだよ」と美里コースのスタートテラスの2階を指差されました。
「どこにもレストランの表示がないが?」と聞くと、「あー、どこにも出てないね。メンバーはみんな知ってるから」とのことでした。ビジターは来てはいけない場所なのかと思いながらも、ネット予約でビジター予約ができるのを知っていたので、それならもう少しビジターに優しくてもいいのではと感じました。
メンバー重視といえばメンバー重視なので、自分がメンバーだったら誇らしいのかもしれません。
◇競技
月例競技はA、B、Cの3クラスに分かれています。それ以外にも、いわゆる五大競技だけでなく、多くの競技が盛んに行われており、ほぼ毎週何かしらの競技が開催されています。しかし、同伴のメンバーさんからは、最近はエントリーしてもキャンセル待ちが多く、キャンセルが出ないこともしばしばあるとのことでした。そのため、メンバーとして競技に参加するなら、早めにエントリーすることをおすすめするとアドバイスをいただきました。
◇プレー進行
この日は土曜日にも関わらずほとんど待ちは発生せずの快適なラウンドだった。昼食時間は長めの1時間20分。「いつもこれくらいの時間か?」とメンバーさんに聞くと、だいたいこんな感じとのことでした。昼食時間が気になる方は少し割り引いて考えた方が良いかもしれません。
7:26 INスタート
9:49 INホールアウト
11:10 OUTスタート
13:45 OUTホールアウト
こんな感じでした
◇最後に-岡部チサンカントリークラブをご検討の方に-
正直なところ、ビジターとして訪問した個人的な感想としては、少し評価が難しいコースでした。美里コースはクラブハウスから離れていることもあり、慣れていないとストレスを感じることがあるかと思います。その点を覚悟して視察に行くのが良いと思います。ただし、何度か通い、メンバーになれば、むしろ心地よく感じるようになると思いますので、その点は我慢が必要です。
全体としてまとめますと、岡部チサンカントリークラブは、
・関越道からのアクセスが良い
・クラブバスがあるので、電車でも行きやすい
・会員権価格が手頃
・36ホールあり、飽きが来ない
これに加えて、以下のようなゴルファーに向いているコースだと思います:
・PGMのゴルフ場が良いと感じる方
・距離があって戦略的なコースで腕を磨きたい方
・競技が盛んなゴルフ場を探している方
一方で、以下のようなゴルファーには微妙な部分が残るかもしれません:
・接待やデートで利用したい方
・移動距離が短い方が良い方
・メンバー重視のゴルフ場を求める方
今回のレポートは以上です。
岡部チサンカントリークラブ(埼玉県深谷市山崎600)